みなさんこんにちは!有楽町・銀座・日比谷のオフィス街中心で診療を行っている福石歯科医院・院長の吉野弘三です。
いきなりですが・・・
みなさんは、何事にもその場での結果を求めすぎてしまうことはありませんか?
これは歯の間にむし歯ができてしまった症例です。なんとなく黒っぽくなっていますよね。
この場合はむし歯で犯された悪い部分だけを取り除いて、歯の神経(歯髄)を保存し、審美充填材料の光重合型コンポジットレジンという、特殊な光で硬化する白い詰め物をしました。どこを詰めたのかわからない状態になりました。
しかし、この治療を行うには、再び同じ部位がむし歯になり、治療が必要とならないように、あるいは他の部位でむし歯が発症しないように、たくさんの過程をしっかりと把握して行わなければなりません。
患者さんサイドでは・・・
まず、なぜそこにむし歯ができたのか、その過程を把握しなくてはいけません。
見た限り、歯肉は腫れもなく歯石もついていないので、患者さんご自身の日頃の歯ブラシはしっかりとできていると推測できます。
しかしこの場合、歯の間のむし歯なので歯ブラシだけでは届かないところです。つまり、デンタルフロス(糸ようじ)で歯の隙間のケアーをしなければいけないことがわかります。
患者さんには、デンタルフロスを今後のオーラルケアーに仲間入りしてもらうことにしました。そうすれば今後、歯の間にむし歯ができることはある程度予防することができます。
ある程度・・・
今回のケースは、結構大きいむし歯でした。でも、むし歯も早期発見ができていれば治療内容はもっと簡単に進めることができたと思います。
つまり、3ヶ月、半年、1年でも構わないので
歯科検診が大事なのです。
持論ですが・・・
歯医者が好きな方は誰もいません。
なかなかむずかしいことですが、ほとんどの方は症状(痛み、腫れ)といったことがなければ歯医者さんにはいきませんよね。
怖い!薬の匂いがする!音が嫌だ!先生が嫌い!
いろいろ理由があるとは思いますが、症状が出たら簡単な治療では終わりません!
症状が出るということは歯の神経に何らかの影響をおぼしているということです。
歯肉から出血?
それは歯槽膿漏(歯周病)で歯肉に炎症が起こっていて歯を支えている骨にも影響を及ぼしている恐れがあります。
その場での結果ではなく、長い経過に伴う結果を求める必要があります。
その病気には必ず過程があります。
その過程を先生も患者さんもしっかりと把握して治療を行うといい結果が得られると考えております。


